KATO 小田急ロマンスカー3100形「NSE」試作品レビュー・開発ミニインタビュー
Posted by 鉄道ニュース部 KZ|2014年11月19 16:11
今回は12月以降発売予定のKATO Nゲージ製品、10-1181 小田急ロマンスカー3100形 NSE 〈レジェンドコレクション〉(予価 ¥24,800+税)の試作品インプレッション、そして開発者へのミニインタビューををいち早くお届けする。
小田急10000形HiSEに続くKATO「ロマンスカー」製品化第2弾
小田急の伝統ある「ロマンスカー」で、前面展望室を最初に備えた3100形NSEを昭和50年代初期の姿で製品化。昭和の名車私鉄特急が、最新の技術で鉄道模型界によみがえった。
ロマンスカー「NSE」製品化秘話
試作品が進んだ今回、開発にあたってのエピソードなどを伺った。
まず「NSE」を製品化した理由としては、先日の「5000系レッドアロー」発売をきっかけに、「子供の頃の絵本にあったようないわゆる”名車”私鉄特急グループ」を時々やってもいいのではないか、と考え「次に私鉄特急をやるならロマンスカーでは」となったとの事。
では何世代目を製品化するかと考えた際、「初の前面展望席」など不動の価値の車両かつ見た目の華やかさなどから2代目「NSE」を選定。
小田急電鉄に保存されている実車の取材に足を運び、写真など資料提供もしてもらい万全の体制で製品化に臨んだという。
低重心構造の特徴あるスタイルを再現
「NSE」の大きな特徴である”車高の低さ・断面の小ささ”の再現には気を遣ったという。ただでさえ小さいNゲージで、全体のシルエットとして「小ささ」を再現することはなかなか難しいという。
具体的には、車輪を標準的なものより小さい直径5.2mmのものを使用し、実車通りの低床を再現。一方でパンタも実車同様、高い土台に乗り、大きく開く姿を再現している。
連接構造も一新
KATOのロマンスカーの前製品「HiSE」も実車同様の連接構造の製品だが、今回のNSEの連接構造はそれとは全く異なる新しい仕様で、ドイツ国鉄ET425近郊形電車製品の連接構造をベースにNSE向けにアレンジしたものとなっている。
中央のM車のみ両台車となっており、両側の5両ずつは先頭側の片方に台車が付いている仕組みになっている。
展望席周りのこだわり
ロマンスカーNSEは、初の前面展望席を設けた車両とあり製品でも前面、パノラマ部分には力を入れている。
小さい車体の中にライト基板など様々な部品を入れる必要がある中、展望窓が大きく中が良く見えるので、いわゆる”モーター車の車内”のようにならぬよう、可能な限りの空間の確保や椅子の再現を行ったという。
また、2階の運転席窓直下にある「通過誘導灯」も点灯する。
導光部品が側窓に被らないように、また光も漏れないよう、部品構造上付け辛い箇所に配線を通して工夫してあるという。
またNSEはシートの色が黄(3両)青(5両)赤(3両)の3色が使い分けられていた。
模型でも、実車通りに成形色を分けてこれを再現している。
なお、写真では気づきにくかったかもしれないが、上記の試作品では先頭車と中間車では車体裾部の細い白ストライプの細さが異なっている(先頭車のほうが僅かに細い)。
製品版では、先頭車のほうの細さになる予定だという。
また車体色のオレンジ色については、実車は初期と後期で2種類の色味が存在していた(後期の方が赤みがある)。製品は比較的初期がプロトタイプとなっているため、少しオレンジを強くしており、小田急電鉄からも「これで間違いない」とお墨付きを貰ったほど、こだわったという。
開発中試作品速報
まだパーツや塗装ができていない開発中試作品を少しだけ写真レビュー!
クモニ83 100+クモニ13 飯田線荷物電車 2両セット飯田線シリーズ
これまでの同社荷物電車製品と比べ、荷物ドアの奥行きがより深く、リアルに。
その工夫の模様は改めてお伝えする予定。
詳細は追って試作品レビュー公開予定!
※試作品のため、参考程度にご覧下さい。
※鉄道模型は製品生産の性質上、時期によってはメーカー/市場在庫が無い場合もありますので、ご了承ください。
取材協力:カトー
KATO 製品詳細ページ
10-1181 小田急ロマンスカー3100形 NSE 〈レジェンドコレクション〉(予価 ¥24,800+税)
ページナビ
鉄道ニュース部 > 鉄道模型 > KATO 小田急ロマンスカー3100形「NSE」試作品レビュー・開発ミニインタビュー