KATO 京急2100形 試作品レビュー・開発ミニインタビュー
Posted by 鉄道ニュース部 KZ|2015年11月18 16:01
今回は12月下旬以降発売予定のKATO Nゲージ製品、10-1307 京急2100形 基本セット(4両)(予価¥12,500+税)他の試作品インプレッション、開発者ミニインタビューをお届けする。
京急フラッグシップ車両の製品化
私鉄電車ラインナップの充実として関東で特に人気の高い京急2100形を製品化。2扉転換クロスシートの優等列車用の看板車両で快特・ウイング号(通勤ライナー)の運用を中心に活躍している。
発車時の制御音が音階に聞こえるシーメンス社製の機器を搭載しており(いわゆる「ドレミファインバータ」、現在は更新により換装)、「ドレミファインバータ」を再現できるサウンドカードも併行開発を進めている。
試作品が進んだ今回、開発背景や製品の見どころなどを開発者に伺った。
KATO 京急2100形製品の見どころ - 前面
まず”顔”(前面)の表現には特に良く気を遣ったという。
運転窓下の「ワイパーカバー」部分やガラス周りも細かく再現されている。また、運転台も美しく見えるようになっている。
そして実車ではスリット状の打ち抜き文字になっている前面ワイパーカバーの「2100」という文字。その質感に近づけるべく、模型でも平たい印刷ではなく数字部分を「彫って」印刷している。
車両を手にしたらぜひボディを持って様々な角度から数字部分を眺めて、その立体的な見え方を実感してほしい。
KATO 京急2100形製品の見どころ - ボディ
私鉄車両の車体は、阪急を筆頭に”綺麗に”手入れされていることが多い。
今回の京急2100形も、阪急程のツヤは出してないものの、ワンランク抑えたクリアコーティングを行い、それを再現しているという。
側面の白色は、真っ白ではなく僅かにクリーム色になっている。
車内の座席も少し紫のかかった青色で、側面ボディの窓越しから覗く座席の雰囲気は実車にかなり近い。
また前面ライトも、導光などを工夫することで実車同様に上が明るく、下が暗めに光るように調整されている。
KATOが京急2100形を製品化したワケ
最後に、驚かれた方も多いであろう今回の”通常KATO製品としては久々の京急”、そして「2100形」の製品化となった流れと今後について伺った。
現在”私鉄車両”の積極的な製品化を進めている同社。最近では、小田急ロマンスカーNSEや東急5050系4000番台、阪急9300系などのリリースが記憶に新しい。
”私鉄車両”について新旧車両問わず製品化は行うものの、通勤型車両では特に”現代の主力車種”(フラッグシップ/優等運用車両)に力を入れているという。
他方、KATOではリアルな走行音の出る新システム「サウンドボックス」において、これまでの機関車等のシリーズに加え「E233系」サウンドカードを発売する。
これは、開発中であった「電車」サウンドアルゴリズムの完成を意味し、色々な電車サウンドを製品化できるようになるという。
そのような中、現代の私鉄通勤車両(フラッグシップ)+サウンド(特に音に特徴のある車両)、この2つの要素から京急「2100形」(更新前車両)をリリースすることとなったとの事。
なお京急2100形は色の違う編成も存在。また先述の通り実車の2100形は”ドレミファインバータ”は換装され全て更新車となっており「そのようなものも含めての企画」とのこと。
KATO「京急」製品自体の展開も気になる所だが、開発担当者曰く「今回の発売を機に、お客様からの意見・要望をみながら考えてゆきたい」とのことだ。
※試作品のため、参考程度にご覧下さい。
※鉄道模型は製品生産の性質上、時期によってはメーカー/市場在庫が無い場合もありますので、ご了承ください。
取材協力:カトー
KATO 製品詳細ページ
10-1307 京急2100形 基本セット(4両)(予価¥12,500+税)他
ページナビ
鉄道ニュース部 > 鉄道模型 > KATO 京急2100形 試作品レビュー・開発ミニインタビュー