KATO C12 試作品レビュー・開発者ミニインタビュー
Posted by 鉄道ニュース部 KZ|2015年04月15 15:56
今回は6月以降発売予定のKATO Nゲージ製品、2022-1 C12(予価¥10,000+税)の試作品インプレッションををいち早くお届けする。
2015.6/22試作品写真・開発者ミニインタビュー追加!
【画像追加】試作品画像(5月撮影)
2015.6/22 開発者ミニインタビュー追加!(以下、画像は4月撮影)
コンパクトな車体をリアルに製品化
国鉄の制式蒸気機関車では最小のタンク式機関車C12。C56の元となった簡易線向けの軽軸重の蒸気機関車で、そのコンパクトながらも存在感のあるC12を、C56同様の性能・品質で製品化。
KATO初の「集電」スポーク車輪を先台車・従台車に採用するほか、運転室内のブレーキハンドル類再現など、一部はC56にさらに磨きをかけたリアルさに仕上がっている同製品の、見どころ・開発秘話を開発者に伺った。
「C56」と似ているようで…
「C12」をテンダー機関車へ設計変更したのが「C56」であるが、KATO「C56」との共通部品は「多そうで実際は少ない」との事。
共通なのはシリンダー・ロッド・動輪程度で、たとえば、煙突後ろの配管もわずかに太さ異なったりしているそうで、多くが新規設計部品になっているという。
ついに登場した「通電スポーク車輪」とそのこだわり
今回のC12の一番の目玉は先輪・従輪に初採用された「通電スポーク」であろう。
開発者によれば、「C56」では動輪以外にテンダー台車から集電できたため安定的な集電ができたが、「C12」はそのテンダーが無い。
そこで「C57 4次形」で登場した「スポーク車輪」をさらに進化させた「通電スポーク車輪」を開発。
これにより先輪・従輪からも集電ができるようにしたとのこと。
この「通電スポーク車輪」、かなり手の込んだ構造で生産も大変だというが、「今後通電スポーク車輪が一つのトレンドになるだろう」とも話していた。
さらにもうひと手間かけた工夫が。この「C12」の通電スポーク先輪・従輪に関しては、動輪のようにその外側に部品等が付かない分、動輪と同じ”黒メッキ仕上げ”では「妙にピカピカ目立ってしまう」とのこと。
そこで、先輪・従輪は特殊な方法により、オール金属構造の部品でありながら「黒ツヤ消しの仕上げ」にしているという。
また開発者曰く「中まで本当に良くできている」という。
運転室内のブレーキハンドルなども再現。これはぜひ実際に皆さんの目で見て、楽しんで頂きたい。
なお「C56」の曲線半径は公称値R183だったのに対し、C12はR150の走行が可能。
最近同社が進めている”小型機関車”の流れを汲んでおり(電気機関車「ED19」、ディーゼル機関車「DD16」、そして今回の蒸気機関車「C12」)、小型レイアウト、また短い編成でも楽しめるようになっているという。
また、トラ55000やワ12000・タム500といった国鉄時代に活躍した小形の貨車群も同時期に発売されるので、これらを連結したり、車掌車や客車1両など連結しても楽しいだろう。
※試作品のため、参考程度にご覧下さい。
※鉄道模型は製品生産の性質上、時期によってはメーカー/市場在庫が無い場合もありますので、ご了承ください。
取材協力:カトー
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